【Review】社会・顧客と共鳴し、感動を創造するマーケターを目指して-4社合同パネルディスカッション【1/3】

2020年10月に開催した第56回マーケティング総合大会の統一テーマ「社会・顧客と共鳴し、感動を創造するマーケターを目指して」に込めた思いと、この先の未来について、実務家4人が語ります。(2020年10月22日「クロージングセッション」より)


● パネリスト
亀田製菓 金子氏

亀田製菓
亀田製菓
総務部 部長
金子 浩之 氏


日清食品ホールディングス
執行役員 CMO 
グループマーケティング責任者

深澤 勝義 氏


マンダム
執行役員 
第一チェーンストア営業部、
第二チェーンストア営業部、
第三チェーンストア営業部担当 
兼 第一チェーンストア営業部長

内山 健司 氏

● コーディネーター


キリンビール
常務執行役員
井上 一弘 氏

(以下敬称略、役職当時)

井上:
世の中の価値観や消費行動が大きく変わり、特にコロナ禍においては従来のマーケティングやノウハウが通用しない厳しい時代を迎えています。

人々の行動を変容させるものに「感動」があります。

感動を通じて企業のありかたや存在意義を伝え、社会環境や顧客の消費スタイルに良質な影響を及ぼすことで、新たな潮流をつくっていこうというメッセージを込めて、大会の統一テーマを「社会・顧客と共鳴し、感動を創造するマーケターを目指して」と設定しました。

今日は、企業の最前線で顧客価値を創造しつづける3人の実務家をお迎えし、それぞれのエピソードに触れながら、このテーマについて考えていきたいと思います。

これからの日本を担う若手マーケターの皆さんは、日々の仕事に悩んだり、業務に忙殺されたりといったこともあるかもしれません。一度立ち止まって原理原則に立ち返ってみる、そんなきっかけにしていただけたらと思います。

コロナを推進力に変え、価値提供でビジョンを推進する
亀田製菓 金子浩之氏

2020年は東京オリンピックが開催され、感動に満ち溢れる日本になることを期待していましたが、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって一変してしまいました。インバウンドは壊滅状態となり、経済損失も半年間で約57兆円と世界中の時計が止まってしまったようでした。

外出自粛中、備蓄需要が上がり、米菓のロングセラー商品の需要が2、3割増加し生産が追いつかない状況になりました。そのため、新商品の発売を中止・延期し、プロモーションも停止し、お客さまに商品を届けることだけを第一のミッションにしました。最近になって、やっとマーケティング戦略を再スタートさせています。

コロナ禍では、人々が「生きる」という本質的な欲求に傾注せざるを得なくなりました。こうした状況で、当社の本質的な価値は、消費者に商品を通じ「束の間の喜び」や「心の安らぎ、つながり」を提供できることだとあらためて感じました。

また、コロナ禍において当社では、医療機関の方や教育従事者への応援としてハッピーターンを無料でお配りする活動を行いました。こうしたことが、当社ができる本質的な価値追求だったと考えています。ハッピーターンは、第一次オイルショック時に、幸せがお客さまに戻るようにと名付けた商品です。再び「幸せ」が戻りますようにとの思いと感謝の気持ちで活動を行いました。

医療機関、医療従事者、保育施設、教育従事者へ届けたハッピーターンズ。
コロナショックの世の中に再び「幸せ」が戻ってくるように、という思いが込められている

今後も不確実性が高まる環境としばらく付き合っていかなければならないでしょう。しかし、苦難な環境だからこそ、マーケティングは大事だと考えています。

亀田製菓グループでは、「美味しくからだに良いものを選び、食べ、楽しむ、健やかなライフスタイルへの貢献」を目指し、「Better For Youの食品業」へと進化するビジョンを掲げています。

現在、私は人事総務を担当しており、直接マーケティングに関わっていませんが、事業経営全般を考えていく上で小さな感動を生み出すこと、そしてマーケティングの本質を考えながら日々の活動に邁進していきたいと思っています。

▼続きの記事へ:
【Review】社会・顧客と共鳴し、感動を創造するマーケターを目指して
     -4社合同パネルディスカッション【2/3】

https://jma-mkc.com/interview/review2020_02/

上に戻るボタン