企画委員インタビュー「時代の変化の中で変わらないもの」 昭和女子大学 藥袋 貴久 氏【4/4】

昭和女子大学 グローバルビジネス学部 ビジネスデザイン学科 学科長 准教授 藥袋 貴久(みないたかひさ) 氏には企画委員としてマーケティング総合大会にご参画いただいています。
学術的見地からマーケティング総合大会についてお話いただきました。

時代の変化の中で変わらないもの

昭和女子大学 グローバルビジネス学部
ビジネスデザイン学科 学科長 准教授
藥袋 貴久 氏

―― これからのマーケティング総合大会に期待することは?

日本は、いくつかの大きなイベントを直近に控えています。
日本の発信力が求められる中で、私たちには何ができるのでしょうか。
伝統と変革は対立概念ではありません。
マーケティングの世界においても、我々が培ってきたマーケティングの変わらない部分をしっかりと主張しないといけないと思います。

今はAIが、社会を変える力として注目されています。
かつてのニューメディア、マルチメディア、IT、ICTなど、時代時代で注目され、革新の推進力になるキーワードは変わりうる。
しかし、変わらないのは人間の存在です。
日々の生活を、人生を彩り豊かにするために、人と人とが結びついてビジネスが起きる。
そうした基本原則はテクノロジーが変わっても変わらない。そういう視点は常に持っておく必要があると思います。

組織のために人がいるわけではありません。組織は人のためにある。
それは昔から言われていることですが、最近、どうもそれが忘れられているのではないかと危惧される場面があります。
それは企業組織の中でも、対顧客関係でもそうです。
それが忘れられてしまうと、マーケティングにとって大切な、「手続きフリーで自由に発想すること」がだんだんおろそかになってしまいます。

少子高齢社会の現実を生きる中で、市場のシュリンクを懸念する声には大きいものがあります。
今はインバウンドが注目され、外からの顧客を求めつつ、2020年をいかに迎えるかに備えています。
もちろん、それは大切な取組みですし、既存市場の増減は気になるものですが、マーケティングの重要な役割のひとつは新しい市場の創造、需要の創造ということを忘れてはなりません。
ですから、組織の中で自由に発想できる土壌を、マーケターは死守しなければいけないと思います。
意識しなければ、失われていってしまうでしょう。

マーケティング総合大会は、日本を代表する企業の若手マーケターが多数参加するカンファレンスです。
かつてマーケターとして働いていた私にとっても刺激的な場所。企画委員として、引き続き、身震いするような刺激あふれる場を創っていきたいと思います。

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