企画委員インタビュー「幅広いマーケティング事例に触れて 若手マーケターの成長を促す」ハウス食品株式会社 宮戸 洋之氏【1/2】

ハウス食品株式会社の宮戸 洋之さん(事業戦略本部 食品事業二部長、2016マーケティング総合大会企画委員)を訪問しました。
マーケティング総合大会についてインタビューいたします。(以下敬称略、役職当時)


お客様の実態把握が課題

Q.宮戸さんの業務は?
シチュー・ハヤシ製品などの家庭向けのメニュー調味料を事業領域とした、事業戦略・
製品企画・ブランド管理等を担っています。

Q.マーケティングの課題は?
お客様の実態が把握しにくくなっていると感じています。

メーカーマーケティングに携わる方は大なり小なり感じていると思うのですが、顧客接点が圧倒的に小売さんにあり、デジタル化によって膨大なデータベース解析からアプローチされるようになってきています。

一方で、私どもが担当している商品群は飲料や菓子などの嗜好品とは違って家族の夕食メニューが主体で、購買から喫食までに調理という過程が入るジャンルです。

お客様満足につながる楽しい食シーンの提供を志向するなか、従来型のR&Dプロセスではお客様の実態(=意識や行動)の変化が捉えづらくなっていることを実感しています。

マーケティング総合大会をきっかけに外部企業と「共創」

Q.そのような市場変化に対応して、新しい試みはされていますか?

「完熟栗かぼちゃのクリーミーシチュー」という、少しアプローチを変えたシチュー製品をこの秋発売しました。
シチューと言えば、子供が喜ぶメニューとか、献立に困った時に家庭内の常備食材(じゃがいも・たまねぎ・にんじん)で手軽に調理できる主婦のお助けメニューというのが一般的な見られ方です。

本製品は、その機能面よりも、開発プロセスで確認できた主婦の『ほっこりした気持ちになる』とか『カラフルでかわいい』といった情緒価値に着目して仕上げていきました。

「かぼちゃ」ということも相まって、9月中旬以降は多くの食品スーパーさんが展開するハロウィーン訴求での企画導入が広がり、我々が計画していた以上に好調に販売推移している状況です。

また、新しい試みということで言えば、株式会社Blabo!さんと組んで、共創の視点をマーケティングに取り入れる活動をしています。

Q.Blabo!さんは昨年度、マーケティング総合大会でご登壇いただきましたが、その時からのつながりですか?

委員会メンバーの方から話を聞いていて興味を持っていました。
大会での登壇の際、ご挨拶させていただき、そこから今の取り組みに至っています。

シチュー市場は小さなお子さんのいる家庭が中心顧客ということもあって、構造的に縮小トレンドにあります。
アゲインストな環境にあるという前提にて、我々の市場・メニューの捉え方そのものを変えたいという思いからBlabo!さんとの取り組みを決めました。

ねらいは、お客様の視点で課題の本質を捉え直し、共感性のあるマーケティングに変えていこうということです。
「MOREシチューエーションプロジェクト」と名付けて進行中です。

外からの視点が入ったことで社内メンバーの議論が活性化したという手応えを感じています。

Q.次回の大会では、そういったお話も聞けるかもしれないのでしょうか?

第52回マーケティング総合大会でも弊社メンバーが登壇させていただく予定です。

テーマが「シチューのマーケティング戦略」なので、これまでお話ししてきた内容も含めてご披露できるかもしれません。

我々同様、成熟マーケットで苦心されている若いマーケターの方に共感いただけるようなお話しができればと思っています。

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